【コラム】会社の倒産と未払い賃金
2013-02-10
【相談】
会社が潰れてしまいましたが、賃金は払ってもらえないのでしょうか?
【回答】
会社が破産した場合でも、賃金の支払請求権は優先されます。
ただし、現実に会社に支払能力が全くないことも多いので、未払賃金立替制度の利用を検討するとよいでしょう。
【解説】
会社が倒産してしまった場合、まず生活をどうするか?
理屈でいうと、破産の手続の中で未払賃金は優先されるのですけど・・・
実際は現実のお金がなくて、会社が未払の賃金を払えないことも多いですね。
そこで、よく利用されるのが、未払賃金立替制度です。
これは、未払賃金があるまま会社が倒産した場合に、国が立て替えて払ってくれるという安心かつ頼もしい制度。
条件としては、
①会社が1年以上の事業活動を行なっていたこと
②会社が倒産したこと
このうち、②は、
破産みたいな法律で決まった破産だけじゃなくて、
資金繰り困難で返済不能状態になった事実上の倒産でも大丈夫です。
ポイントは「未払賃金額の証拠確保」です。
未払額の証明書を会社に書いてもらうのが一番よいです。
普通は会社潰した責任を感じて書いてくれると思いますが。
それがだめなら
支払い状況を確認するために→給与明細、賃金台帳等
決まっていた賃金額を確認するために→雇用契約書等
この辺りの資料程度は集める必要があります。
この制度、労働基準監督署に行けば詳しく教えてくれるようです。
万が一の場合は思い出すとよいでしょう。
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