交通事故における損害項目

 

交通事故の損害額は、複数の損害項目を一定の基準に基づいて個別に算出し、これらを積算して総損害額として算出されます。

 

1 傷害事故の場合

①治療費

文字通り治療に要した費用です。病院での診療代等です。

 

②雑費

入院雑費や将来の雑費等です。

 

③付添看護費

 

④通院交通費・宿泊費

 

⑤休業損害

事故によって傷害を負ったために、会社を休まなければならなかったり、休まないまでも、遅刻・早退しなければならず、十分に働くことができないことがあります。そのため、事故さえなければもらえるはずの賃金等がもらえない結果になることがあります。このよう場合に、傷害が治癒又は症状固定するまでの間の得られるはずの利益を得られなかった損害が、休業損害です。

 

⑥後遺症に基づく逸失利益

後遺症が残ったことによって、将来得られるはずの経済的利益を失ったことによる損害です。後遺症の程度によってその損害額は変わります。

 

⑦入通院慰謝料

事故によって一定期間の入通院を強いられてしまったために精神的苦痛を被った、その損害です。入院期間と通院期間の長さによって損害額は変わります。

 

⑧後遺症慰謝料

後遺症が残ったことによって精神的苦痛を被った、その損害です。後遺症の程度によってその損害額は変わります。

 

⑨医師等への謝礼

社会通念上相当な範囲であれば、損害として認められます。

 

⑩学生・生徒・幼児等の学習費、保育費、通学付添費

 

⑪装具・器具等購入費

傷害の程度によっては、義歯、義眼、義手、義足、松葉杖、車椅子等が必要になってきますので、その購入費用が損害となります。その他、傷害の程度によっては、自動車や自宅の改装も必要になることがありますが、これも相当な範囲であれば損害として認められます。

 

2 死亡事故の場合

①治療費、②入院雑費、③付添看護費、④休業損害

死亡するまで治療期間が存在した場合は、傷害の場合と同様の損害が発生します。

 

⑤逸失利益

死亡したことによって、将来得られるはずの経済的利益を失ったことによる損害です。

 

⑥死亡慰謝料

生命を失ったこと自体に対する精神的損害として慰謝料として認められます。
亡くなった人が一家の支柱となるべき立場の人かどうか等、被害者の立場によって慰謝料額に差が生じます。

 

⑦葬儀費用

相当な範囲の額で損害として認められます。

 

⑧帰国費用

近親者が海外におり、被害者が死亡しために急遽帰国を強いられた場合の帰国費用も相当な程度で認められます。

 

3 物損事故の場合

①修理費用・買替費用

修理可能であれば、基本的には修理費用が損害となります。とはいえ、どんな修理も認められるわけではなく、たとえば全塗装まで認められるケースは少ないです。
また、物理的に修理が可能である場合でも、買い替えた方がコストがかからない場合は、買替費用の限度のみが損害となります。

 

②評価損

修理を行なっても、外観や機能に欠陥が生じることがありますし、事故歴・修理歴によって商品価値が下落することもあります。この価値の低下を評価損(格落ち損)といいます。
保険会社は損害と認めない傾向にありますが、裁判例ではケースによっては評価損を損害として認めています。

 

③代車料

営業などの業務で自動車を使用している場合は、代車が必要であるとして代車料が損害と認められることが多いです。
自家用車の場合は、日常的に使うことが必要不可欠の場合でなければ代車料は認められません。

 

④休車損害

事故のために車が動かなくなった場合に、その間稼働していれば得られていたはずの営業利益のことです。
タクシー、路線バス、観光バス、荷物運搬の営業用トラックなどが事故にあった場合に問題となります。

 

⑤慰謝料

物損についての慰謝料は原則として認められません。

 

⑥事故処理等に伴う雑費

車両保管料、車両のレッカー代、自己査定料等です。

 

 

ページの上部へ戻る

弁護士・司法書士専門のホームページ制作